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2018.05.02

顧客状況を分析するフレームワーク、RFM分析、CPM分析について

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はじめに

サービスをスタートさせた後、プロモーションやマーケティングをどうするか、サービスはうまくいっているのかというのは気になるところです。
経営資源、とくに人員や予算が潤沢であれば、それぞれ優先度の高い施策から取り組むことも可能でしょう。

しかし、実際には何に注力すべきかがよくわからなくなることもあります。

今回は、サービス開始当初に注力することや、サービス顧客の分析手法について整理し、戦略的に取り組むための土台を築いてまいりましょう。
特に、RFM分析、CPM分析について説明しますので参考にしていただければと思います。 

新規顧客と既存顧客どちらに注力すべきだと思いますか?(バケツ理論 / バケツの穴理論)

サービス開始当初、プレスリリースや初期プロモーションにより、新規顧客の流入は一定数あることでしょう。もしくは自社マーケティングにおいて獲得することもあるかもしれません。そしてその後どうしても注力してしまうことが、新規顧客の獲得ではないでしょうか?

 なぜなら、事業の売上を構成するのは、

・売上 = 新規顧客 x 注文率 x 客単価

と考えるからです。

 しかし、ここでは、過去に一度注文してくれた既存顧客については考慮されていません。よって実際は、

・売上 = (新規顧客x注文率+(既存顧客-離脱顧客)) x 客単価

というように、既存の顧客や離脱していく顧客を考慮に入れる必要があります。

 

バケツ理論 / バケツの穴理論とは、この既存顧客、離脱顧客を意識したものです。

・新規顧客:バケツに新しく入る水
・既存顧客:バケツに溜まる水
・離脱顧客:バケツから流れでる水

上記の通り定義してみました。

 

ここで言いたいのは、売上を上げるためには、まず「バケツの穴を小さくせよ」ということです。

例えば、完全にバケツの穴が塞がれば、新規顧客の流入により月5%売上が上昇するだけで、12ヶ月で売上は約1.8倍となります。

逆に、新規顧客 < 離脱顧客 というように、新規顧客よりも離脱する顧客の方が多ければ、前月と同程度の売上確保することすら難しくなり、ましてや売上向上の難易度は高まるばかりです。

よって、注力すべきは既存顧客や離脱しそうな顧客の動向であり、既存顧客はサービスに満足しているのか、どこに満足していて、どこに不満があるのか情報を収集しサービスを改善していきましょう。

顧客分析ってやっていますか?顧客分析とは

既存顧客に注力する場合に重要となるのが顧客分析です。

顧客分析とは、サービスの商品を利用したり、購入したりした顧客が、どのようなヒトで、どのような層なのか、またどのような利用・注文行動だったのかを整理することを言います。

 では、なぜ顧客分析が必要なのでしょうか。

それは、事業者が設計した顧客分析のルールにのっとり、売上をあげている顧客の現状や構成を知ることで、売上額の良し悪しだけでなく、顧客層や顧客構造の良し悪しも把握することが可能となるからです。

 

例えば、<ケースA>

・売上は、前月よりも少し良かった
・顧客の構成は、期待する構成よりも少し悪かった or 優良顧客層が減少した

という場合と、<ケースB>

・売上は、前月と同程度だった
・顧客の構成は、期待する構成に一歩前進した or 優良顧客層が増加した

と2つのパターンがわかったとします。どちらも売上だけでは、

<ケースA>順調に推移していて、今後も順調ではないか
<ケースB>売上は伸ばせなかった、今後は下がってしまうのではないか

といった判断になりそうなところを、顧客分析し構成が理解できていれば、

<ケースA>売上は伸びたが、顧客構成にネガティブな点があり、急ぎ課題抽出と対策を検討する
<ケースB>売上は伸びなかったが、施策や顧客への改善取り組みは順調に推移している

と違った判断をすることができます。上記でもわかる通り、顧客分析を行い、顧客の構成を知る事は、大変有意義であるということです。

顧客分析フレームワーク:RFM分析とは

RFM分析について紹介します。RFM分析とは、「Recency(最終購入日)」、「Frequency(購入頻度/累積利用回数)」、「Monetary(購入金額/累積利用金額)」の3つをもとにして、お客様の購買行動に得点をつけ、R・F・Mがともに上位のヒトを抽出する分析手法のことを言います。

特に、顧客ごとにアプローチ手法を変えられるため、BtoC向けの商材・サービスで取り入れられている手法です。

 ■メリット

・点数やレベル分けした優良顧客の発見がしやすく、アプローチがしやすい
・顧客のフォロー効率が良く、施策のROI効率が良い

 ■デメリット

・過去購入頻度は良いが、直近頻度は低い顧客へのアプローチは優先度が低くなりやすい
・低単価で安定した顧客や、離脱した顧客へのアプローチはし辛くなる

 上記から、RFM分析は、過去の履歴にもとづき、短期的に利益貢献してくれる顧客が高いポイントになる傾向があり、実施する施策も高いポイントの顧客に限られてくることから、短期的視点の手法と捉えるのが良いでしょう。

 

顧客分析フレームワーク:CPM分析とは

CPM分析について紹介します。

CPM分析とは、CPM=顧客(Customer)・ポートフォリオ(Portfolio)・マネジメント(Management)の頭文字をとった顧客分析手法です。

リピーターを増加させることによって利益を拡大することを目的としており、顧客の購買履歴をもとにグループ分けを行い、それぞれの属性にあった施策を行いながら定期的に顧客の育成状態をチェックし、グループ毎に施策を行う手法です。

 

グループは、①購入回数、②購入総額、③在籍期間、④離脱期間の情報をもとに、次の通り分類します。

・在籍期間 = 最終購入日 ー 初回購入日

・離脱期間 = 現在 ー 最終購入日”

 運用のポイントとしては次の通りです。

①お客様は、4つのステップで成長する

・「初回客」→「よちよち客」→「コツコツ客」→「優良客」

②お客様は、整理された情報を求めている

・「初回客」「よちよち客」:商品情報の訴求(サンプル紹介、商品アドバイスetc.)
・「コツコツ客」「優良客」:会社情報の訴求(自社のこだわり、生産者やスタッフについてetc.)

③顧客フォロー最優先は「優良離脱客」

・この層は商品売り込みでなく、戻ってきたくなるようなサービス案、キャンペーンなどを考える

④クロスセリングのタイミング

・「コツコツ客」以降がクロスセルのタイミング。それ以前ではお客様は混乱し流出してしまう

⑤「初回客」を離脱させない

・コミュニケーションを行い、「初回客」→「よちよち」客への成長を促す

 

上記から、顧客ロイヤリティ向上のため、顧客状態に沿ったオファー・を提供することでリピート購入はもちろん、長期に渡って自社商品を継続的に購入いただける「優良客」を育成・拡大することが可能です。

また、CPM分析の設定値は商材や販売価格、通販規模や事業KPIを踏まえ、自由に変更が可能となります。

 

まとめ

新規顧客の獲得に目がいきがちだが、実際には、既存の顧客をいかに育てるのか、その重要性を理解してもらえたでしょうか。

新規顧客に購入してもらう費用よりも、一度購入してもらった既存客に対してアプローチする方が効率良く、また着実に顧客を育てることで購入者数も拡大していきます。

 今回は、顧客分析として

・RFM分析
・CPM分析

の2つを紹介しましたが、自社の保持しているデータ状況や、サービス・プロダクトのサイクルにより使い分けてみてください。

 また、自社で定義する優良客はどういうものかなど、そのまま流用するのではなく、自社に適正な定義へカスタマイズすることで、オリジナルで効果的な分析や施策ノウハウが蓄積されるはずです。

そして、顧客を育てるノウハウやPDCAがまわりだせば、獲得した新規顧客も十分に育成され、相乗的に売上も上昇していくことでしょう。

<参考リンク>
PDCAサイクルはもう古い?これからは「DCAPサイクル」~前編~

PDCAサイクルはもう古い?これからは「DCAPサイクル」~後編~

今さら聞けない「ビジネスフレームワークとは?」を分かりやすく解説

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