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2018.03.28

顧客ロイヤリティを測るフレームワーク:Net Promoter Score(NPS)とは

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はじめに

新規事業をスタートさせ、KGIやKPIを設定し測定結果を踏まえながら、顧客に受け入れられているのか判断することもありますが、やはり顧客そのものの声であったり、顧客に価値が受け入れられているのかということを測ることも重要です。

特に今回は、顧客の方が推奨したくなるような事業・サービスなのかというのを測るフレームワークのネットプロモータースコア(Net Promoter Score)について紹介したいと思います。

Net Promoter Score(NPS)とは

ネット・プロモーター・スコア(英語: Net Promoter Score, NPS)とは、フレッド・ライクヘルド(英語版)が提唱した、顧客ロイヤルティ、顧客の継続利用意向を知るための指標。

「顧客推奨度」や「正味推奨者比率」と訳される場合もあります。

主に「顧客との接点があるシーン」において利用される指標ですが、特に「購入行動に直接的に関わるシーン」「購入後に使用したシーン」「ブランドがどのような認知なのかというシーン」における、顧客ロイヤルティの指標として用いられることが多いです。

海外では、Apple、Amazon.com、Google、Facebookなど、顧客志向を重視する企業で特に採用されるケースが多く、アメリカ合衆国のフォーチュン500のうち、約30%が既にNPSを経営指標として採用しています。

最近では日本においても、最大のフードフェスティバル「肉フェス」における、NPSのデータを元にしたスポンサー企業誘致の取り組みなど、様々な場面でNPSが活用されています。

(引用:Wikipedia )

NPSの計測方法

NPSを測るには、「あなたはこの企業(製品/サービス/ブランド)を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」という質問を行い、0~10の11段階で評価をしてもらいます。

NPSアンケートではこの非常なシンプルな聞き方でスコアを把握します。

■10〜9:推奨者(Promoter)
ロイヤルティが高い熱心な顧客。自らが継続購入客であるだけでなく、他者へサービスを勧める『推奨』の役割も担う

■8〜7:中立者(Passive)
満足はしているが、それ程熱狂的ではなく、競合他社になびきやすい。

■6〜0:批判者(Detractor)
劣悪な関係を強いられた不満客。放置しておくと悪評を広める恐れがある。

複数の顧客に対して調査を行い、推奨者の割合から批判者の割合を引くことで得られる数値がNPS(ネット・プロモーター・スコア)と呼ばれ、-100% 〜 100% の間の数値で表されます。

例えば、10人中3人が9点以上なら、推奨者は30%、6点以下が2人いれば批判者は20%なので、NPSは+10となります。

平均的にはNPSが12ポイント増加すると、企業の成長率が倍増すると言われ、問題解決のための施策を行った際に、前後調査で数値を見る場合には非常に有効となります。

導入のメリット、デメリット

NPSスコアを導入するにあたってのメリット、デメリットを下記の通り整理します。

■メリット

  • シンプルでわかりやすい指標である。
  • 一つの質問を設けるだけで良く、スコアも0〜10点法であるため、自社のパフォーマンスや顧客の態度を簡単に測定できる。
  • 統一指標であるため、競合他社と比較することで、顧客から見て自社が業界内でどのような位置にいるか確認することができる。
  • 業績と相関があるため、NPSを重要業績評価指標(KPI)として活用することができる。
  • SNSを利用したキャンペーンの効果測定にも利用されている。

■デメリット

  • 業界によってNPSの平均が異なるため、特定企業のNPSの絶対値にはあまり意味がなく、業界平均や同業他社のNPSと比較することで、自社がどのような状況にあるのかを認識する必要がある。
  • 本格的な導入のためには、自社の何に対するNPS調査を行うか具体的に想定し、その目的に合わせて質問設計を行う必要があり、高度な調査能力が必要とされる。
  • 適切な母集団に対してNPS調査が行われない場合、業績とNPSの相関がみられないことがある。
  • 質問の結果を11段階の数値で表すことの正当性や、中間的数値を使用しないため、サンプル数が不足することがある。
  • 注意点としては、あくまでアンケートの指標値であることや、日本人としては、回答が中間の5や6に集まりやすいといった傾向も踏まえることが重要となります。

NPSと顧客満足度の違い

顧客満足度とは「●●●に対して、どの程度満足しているか?」を計測する指標であり、サービスの品質を数値化するものとして一般的に利用されています。

顧客満足度とNPSの特徴はそれぞれ以下の通りです。

■顧客満足度

  • 「●●●に対して、どの程度満足しているか?」、「●●●はいかがでしょうか?」という質問形式が一般的
  • 「満足」「やや満足」のように、5段階、または7段階評価で行われることが多い
  • 質問形式や評価方法は、基本的にアンケートを実施する側に委ねられるため、内部的な指標として活用されやすい

■NPS

  • 「●●●を、友人にどれ位薦めたいと思うか?」という質問形式
  • 0から10までの「11段階評価」により推奨度を計測し、NPSの計算方法に基づいて計算される
  • 質問形式や評価方法が統一されているため外部との比較や、内部での時系列比較に活用されやすい

業界のNPS状況

NPSのスコアは業界によって数値が変動するため、その業界の平均スコアを知ることは重要です。

そして平均スコアより、自社のスコアが相対的にどの程度であるかで善し悪しが判断可能です。

ここでは、海外や国内の事例を紹介致します。

海外の業界平均NPS


(引用:Wikipedia )

国内の業界平均NPS

(引用:https://www.nttcoms.com/service/nps/report/ )

特に国内の業界平均NPSについては、NTTコムオンライン・ソリューションズ・マーケティング株式会社様により、かなりのレポートを公開していただいています。

ご自身の業界の動向やデータによっては年次の推移など把握できますので是非参照してみてください。

NPS向上が売上向上に繋がる

NPSを上昇させることで、売上向上に繋がると言われています。

スコアを12%上昇させれば業績は倍増するという話もあるくらいです。

ではなぜ、売上向上に繋がるのかをみていきましょう。

NPSの計測特性上、アンケートで「10〜9」を回答する推奨者(Promoter)が増えるか、「6〜0」を回答する批判者(Detractor)が減るのどちらかとなります。

一般的には、「8〜7」を回答する中立者(Passive) をいかに推奨者にしていくかという施策が重視されるため、NPSのスコア向上=推奨者が増えるという事になります。これを整理すると次のフローとなります。

①施策により推奨者が増える
②推奨者は継続利用の機会が増える => LTV(Life time value)が高くなる
③推奨者は他の利用者を連れてくる => サービス利用者が増加する
④売上が増加する

特に、②の継続利用(retention)や③の拡散(referal)が同時に働くことでサービスの成長に繋がり、そのまま業績にも貢献することとなります。

この仕掛けが回りだすとサービスのスケールも勢いが増していくことでしょう。

バイラル係数について補足

NPSの測定を開始すると、顧客自身がサービスを拡散(バイラル)する機能や仕組みを追加することになると思います。

その際、バイラル係数というものを意識すると、バイラルが順調であるのかどうかが判断できます。

バイラル係数の計算方法は次の通りです。

■式:

  • バイラル係数 = 顧客あたりの招待アクション回数 x 登録コンバージョン率

■例:

  • 顧客あたりの招待アクション回数:5回
  • 登録コンバージョン率:10%
  • バイラル係数 = 5 x 10% = 0.5

バイラル係数は、0.5を超えてくるとサービスは成長し始め、1.0を超えると成長速度は高まります。

 

NPS導入事例紹介

ここでは、NPSを自社のサービスで実際に導入した事例を紹介致します。

■導入手法

  • 計測ツール:ZendeskのNPSアンケート機能
  • サイクル:月に一回
  • 質問内容:NPSの11段階の質問+自由解答欄
  • サンプル数:約1000〜1500/月

下記は、少し数値はカモフラージュしていますが、12ヶ月分のNPSスコア推移です。

見ての通り、月によってバラバラです。

特に大きな施策や効果のある月に流入した顧客に対してはスコアが高くでたり、季節要因や施策が振るっていない時期などはスコアが下がったりしています。

特に、意識して分析しているのが自由回答欄でのコメントです。

NPSのスコアと、コメントのカテゴリ毎の数値変動などで、顧客の満足している点、不満足な点、どの点がネックとなり推奨できないのかなど、これまで見えていなかったことが見えてくるのも事実です。

現在、一つずつ施策に落とし込み、中期的にNPSスコアが上昇することを意識しています。

自社導入でわかったこととしては次の3点に集約しました。

①指標として単純でわかりやすい
②集計のサイクルや季節などによって若干の変動がありそう
③短期的なスコアの上げ下げよりも、中長期での上昇が望ましいそう

特に、②、③は取り組み始めてようやく仮説が立てられる状況になってきたこともあり、NPSスコアを集計するというステップから、測定内容を分析しスコアアップに向けた改善取り組みを行うというというターンに進むことができました。

業績については上昇していますが、NPSスコアとしては横ばいのため、まだまだこの点についての相関を証明するには至っていません。

しかし着実に分析や施策検討に取り組めており、健全なサービス運営ができているというのは断言できます。参考になれば幸いです。

NPSサービス紹介

ここでは、少ないですが、NPSの集計やプラスアルファしたサービスを展開しているものを紹介します。

 

株式会社Emotion Tech

特徴:NPS×感情データ解析技術×クラウドシステム

 

NTTコムオンライン・ソリューションズ・マーケティング株式会社

特徴:NTTコムオンラインはNPS調査からNPS向上に向けての改善アクションまでワンストップでサポート

アンケートツール紹介

また、自分たちで集計したいと思った時に利用できる集計ツールを紹介します。

SurveyMonky

Zendesk

引用元/参考

wikipedia

NTTコムオンライン・ソリューションズ・マーケティング株式会社

 

<参考リンク>
2種類の顧客

顧客状況を分析するフレームワーク、RFM分析、CPM分析について

顧客ロイヤリティを測るフレームワーク:Net Promoter Score(NPS)とは

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