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2018.02.28

Lean Diagram、Lean Canvasで新規事業の失敗確率を減らす!時間、労力、資源、情熱の無駄カット手法

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新規事業を成功に結びつけることは容易ではありません。成功確率をいかに高めるかと考えることは重要ですが、失敗確率を減らすことも可能だと考えると、重点的にやるべきこと、そうでないことが見えてくるのも事実です。

今回は特に、デザイン思考プロセスやリーンスタートアップから引用し、事業家の思い込みで顧客にとって無価値な製品やサービス開発をしてしまうことに伴う、時間、労力、資源、情熱の無駄をなくすために、考え方の手法(フレームワーク)を紹介します。

前提として、新規事業にとって重要なポイントとなるのが次の3点です。
①市場を定めターゲットを定める
②ソリューションを提供する
③ビジネスモデルを定義する

そして、上記3つのうち、今回は以下の2点について、それぞれフレームワークを紹介したいと思います。

②ソリューションを提供する = Lean Diagram
③ビジネスモデルを定義する = Lean Canvas

Lean Diagramとは

引用元:How_to_use_Lean_Diagram:http://leanstartupjapan.co.jp/

Lean Diagramは、あなたがアイディアを思いついた瞬間からそれをビジネスモデルに変換し、そしてアーリーアダプターと出会うまでの時間を最短化するための強力なツールです。

毎日Lean Diagramと向き合うことで自分の頭の中とチームの頭の中が共鳴し始め、最もムダのないスタートアップが生まれるのです。Lean Diagramは他のビジネスモデル・ツールと違い、”Problem/Solution Fit”までの期間を最短にするよう設計されています。なぜなら、ほとんどのスタートアップは”Problem/Solution Fit”を終える前に消えていってしまうからです。

Problem/Solution Fit”はリーンスタートアップ(顧客開発)で最初に目指すマイルストンですが、シード期のスタートアップにとってはとても難しい作業です。なぜなら、いくらリーンスタートアップの書籍を読んでも、自分たちのビジネスモデルでは何をすれば”Problem/Solution Fit”が完了したといえるかは、どこにも書いていないからです。

“Lean Diagram”はスタートアップが最初に実施すべき”Problem/Solution Fit”に集中できるよう、すべての仮説項目を必要最低限に絞り込んだツールです。つまりチーム全員がこの1枚に向かって議論を集中させれば、誰よりも早くアーリーアダプターに出会うことができ、そして”Problem/Solution Fit”が完了するのです。

Lean Diagramとは、上記にある通り、新規事業における課題確認及び適切なソリューション検討が可能なフレームワークです。よって、市場を決める部分は網羅できませんが、重要な事業課題・ソリューション発見のために利用してください。

Lean Diagramを使ってみる

実際のLean Diagramは下記となります。検討する順番や項目について説明していきます。

引用元:http://leandiagram.com/manual/How_to_use_Lean_Diagram_sample.pdf

①課題の特徴

1-1.課題はなにか、なぜその課題は発生するのか、いつ・またはどんな状況で発生するのか、どのくらいの頻度で発生するのか
1-2.その課題が発生するのは誰の責任か / それは痛みなのか、愚痴レベルなのか

②課題解決の手段

2-1. 代替手段は何か
2-2. 代替手段から得ているバリューはなにか / なぜその代替手段を使うのか
2-3. 代替手段に支払っているコスト(※通貨だけでなく、それに費やす時間、要求されるスキルなど、代替手段を利用するための必要コスト)

③アーリーアダプターは誰か

3-1. どういうキーワードで解決方法を探しているか(検索エンジンに入力するキーワードに限らず紙媒体、書籍、リアル施設など、ユーザーがそのように解決手段を探しているか)
3-2. アーリーアダプターの生活スタイルと特徴(生活スタイルや置かれている立場)
3-3. アーリーアダプターの課題が発生する場所はどこか / 代替手段が存在する場所はどこか

④バリュープロポジション

4-1. アーリーアダプターが欲しいと思っている経験は?(自分たちの価値をどのような言葉や体験で潜在ユーザーに訴えるか。提供するソリューション案や機能ではなく、マーケットが欲しいと思っている「経験」とはなにか)
4-2. 優位性・差別化要因(アーリーアダプターが使っている代替手段に対して、どのような差別化されているか、代替手段に勝てる要因はなにか)

⑤ソリューション

5-1. どうやって課題を解決するのか
5-2. 効果、治療薬?それとも痛み止め?(利用したユーザーが、どのような効果を得られるのか、課題のライフサイクルのどこに作用するのか、課題の存在を消してしまう能力があるのか、それとも課題に対する苦痛を和らげるものなのか)
5-3. ユーザーにお願いするコスト(代替手段からの乗り換えを諦めさせてしまう決定的な要素はあるか)

ここまでは、Lean Diagramのフレームワークにおいて、検討する部分を少し詳細に整理しました。以下は、真ん中の部分の整理となります。

⑥強い訴求力

マーケットニーズに対して、適切な「プロポジション(提案)」ができているか。アーリーアダプターが、どのような言葉や行動、その解決手段を探しているのか理解しているか

⑦スイッチングコスト

新しいサービスに乗り換える必要性を感じられるか

代替手段(提供価値-コスト) < 私達の(提供価値-コスト)

⑧プロブレム/ソリューションフィット

スイッチングコストとプロポジションに確証が持てる状態があるか

⑨マネタイズ・プラン/コスト/収益/資金調達/プロモーション/利益/成長エンジン

更に詳しく知りたいという方は、下記より詳細なマニュアルが利用できますので確認してみてください。
http://leandiagram.com/manual/manual.html

 

Lean Canvasとは

リーンキャンバスとは、アッシュ・マウリャが考案した、新たなビジネスモデルを考案する際に使用され、ビジネスモデルを9つの要素に分けて考えるフレームワークとなります。1枚のシートに描くもので、ビジネスモデルキャンバスと類似していますが、半分程度の項目が異なりますのでご注意ください。

リーンキャンバスのメリット

1)高速性:

リーンキャンバスは1枚のシートであるため、短時間で描くことができます。また修正も容易です。仮説検証しながらPDCAを回しビジネスモデルを更新していくことが可能です。

2)簡素性:

リーンキャンバスは1枚のシートであるため、簡潔な内容で描かれます。よって本質がわかりやすくなり、的確なフィードバックを得ることにも繋がります。

3)携帯性:

リーンキャンバスは1枚のシートであるため、持ち運びや共有です。常に見える場所に掲示し確認することもできます。

上記はリーンキャンバスのメリットなります。チーム内での共有、関係者への提案、フィードバックの獲得・更新が容易であり優れています。特に、MESEになっていますので、漏れなくダブりなくビジネスモデルを検討することが可能です。

Lean Canvasを使ってみる

実際のLean Canvasは下記となります。検討する順番や項目について説明していきます。

①PROBLEM:課題:なぜお客様は喜んでくれる?

顧客がどんな課題を抱えているのかを考えます。注意点として、その課題が「本質的課題」なのかということです。また、課題をもたらす原因がないかも探してみましょう。

②CUSTOMER SEGMENT:顧客セグメント:誰に喜んで欲しい?

ターゲットになる顧客のセグメントを定義します。どういう人がターゲットなのか明確にイメージできるようにしておきましょう。ペルソナとして定義しても問題ありません。

③UNIQUE VALUE PROPOSITION:独自の価値提案:なぜお客様は我々から買いたくなるのか?

自社の提案が競合に対してどのような独自性があるのかを考えます。なるべくシンプルなメッセージにしましょう。

④SOLUTION:ソリューション:具体的に何を提供する?

課題解決のために自社が提案するソリューションです。一番にそして具体的に提供・提案するものを考えます。

⑤CHANNELS:チャネル:どうやってコミュニケーションする?

顧客に対してどのような経路、チャネルでアプローチしていくのかを考えます。複数のチャネルがあっても構いません。

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⑥REVENUE STREAMS:収益の流れ:結果として我々には何が持たらされる?

収益モデル、収益構造を考えます。顧客生涯価値(LTV)などを定義しておいても構いません。

⑦COST STRUCTURE:コスト構造:コストはどれくらいかかる?

ビジネス構築、ビジネス運用にかかるコストを書き出します。(ヒト、モノ、カネ、情報・インフラetc.)

⑧KEY METRICS:主要指標:喜んだことをどうやって知る?

何がKGIなのか、何がKPIなのかを定義しましょう。

⑨UNFAIR ADVANTAGE:圧倒的な優位性:なぜ我々は喜ばせることができる?

競合が簡単に参入できないような優位性は何があるか具体的に考えましょう。

ビジネスモデルキャンバスや、リーンキャンバスは、検討のためのツールとなりますので、発見したアイデアや問題とその解決方法が実現可能なのかというのを整理するために利用しましょう。キャンバスを記載したら、リサーチやヒアリングを行い、アップデートしていくことも重要となります。フィードバックを受け、的確なPDCAをまわしていきましょう。

正解を知っているのは顧客である

今回は、ソリューション、ビジネスモデルの部分において

・Lean Diagram
・Lean Canvas

の2つのフレームワークを紹介しました。これを実践すれば十分というものではありませんが、失敗確率を減らすという意味では、自身が思いついたアイデアが受け入れられるか検証できたり、実際のビジネスモデルにおいて検討漏れや考慮漏れがないかといったことが網羅的に把握できるため、有用なツールだと思います。

最後に、重要なのは、正解を知っているのは顧客であると理解することです。市場が決まり、ソリューションやビジネスモデルが定まったあと、最小単位のプロダクトやサービスを準備すれば、後は顧客にサービスを提供しリアルなフィードバックを受け、フィードバックに応じた修正を繰り返すことです。

<参考リンク>
経営資源と言えば、ヒト、モノ、カネ、情報? いいえ、まだ2つあります・・・

顧客状況を分析するフレームワーク、RFM分析、CPM分析について

強靭な事業戦略を確立するフレームワーク、バリュー・チェーン分析

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