起業の成功率を皆さんご存知ですか? 成功率と言えばあやふやでどこからが成功なのかとなってしまいますので、ここでは生存率とします。起業してから、会社が何年存続するかという話です。
こんな話を聞いたことありませんか?
「起業しても最初の5年間で80%が倒産し、次の5年間で残った企業の80%が倒産する。結果10年間で生き残れるのは4%」
起業を目指す人にはゾっとする話ですよね。他にも
「起業1年後に営業を続けている会社は40%、5年後は15%、10年後は6%」
など、起業の話はとても成功率が低い数字が挙げられています。ちなみにこれらの話に、正確なソースはありません。おそらく、ビジネスマンが周囲の倒産していく会社を見て、恐れ半分面白半分で話していったのが信憑性を帯びていったのではないでしょうか。
数字から見る成功率
それでも数字から見る成功率って気になりますね。そこで調べみたところ生存率ではないのですが、中小企業庁が発表しているデータ※1を発見しました。
それによりますと、2009年から2014年にかけて開業(起業)した業者は33万者、廃業した業者は113万者とのことです。
廃業した113万の中小企業者の中には何十年もの歴史がある会社もあれば、そうでない会社も含まれています。しかし、正確には発表されていませんので、開業何年後に倒産というのはわかりません。6年間で開業33万に対し、廃業113万ですから、やはり起業は茨の道だということが分かります。
※1参考元 2017年版中小企業白書
「http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H29/PDF/h29_pdf_mokujityuuGaiyou.pdf」
起業してみたいけど、失敗が恐く、1歩踏み出すことができないという貴方にお伝えしたいマインドがあります。それは「成功するビジネス」ではなく「失敗しなビジネス」を作るという方法です。
ビジネスを作る際、最初からリスクを限りなくゼロに近づけていくのです。
失敗しないビジネス
起業家で有名なホリエモンこと堀江貴文さんの提唱するビジネス4原則をご紹介します。
・小資本で始められる
・在庫がない
・利益率が高い
・毎月の定期収入が確保できる
上記の4原則にビジネスを当て込んでいくことでリスクが少ない(失敗しない)起業ができます。
脱サラしてラーメン屋を始める、よくある話ですが、4原則に当てはめるとリスクが高いことがわかります。ラーメン屋を開業するには物件の家賃や設備費など初期費用がとても掛かります。1,000万円以上かかかることもあります。また、食材という在庫を必ず持たなければなりませんし、廃棄ロスもあります。
ラーメン屋は利益率もあまり高くありません。1杯700円のラーメンで粗利益率を70%とします。繁盛店でも1日100杯売れたら御の字です。700円×100杯×70%で残るのは56,000円です。さらにここから家賃や水道光熱費、人件費などの経費が引かれます。手残りはあまりありませんね。また、人気商売ですから売上は安定しません。お客が多ければ収入も多いですが、客が来なければ収入はありません。
つまり、ラーメン屋は、初期投資がかかって在庫リスクもあり、利益率の低い安定しない商売ということがわかります。ビジネスが成功するかどうかは、起業者の能力やモチベーションも大事ですが、参入する業界や業種というのもとても大事になってきます。
利益率が高い業界
失敗しないビジネスを起こすにあたって大事なのが、利益率の高い仕事、経費のかからない仕事を選ぶことです。
オススメなのがIT関係です。IT関係は仕入れがなく設備投資も少額で済みます。また、ランニングコストもサーバー代など少額で済みます。しかし、その反面、参入障壁が低く競争が激しいので、勝ち抜かなければなりません。
起業を志している貴方、起業に興味がある貴方、1歩踏み出してみませんか? 1歩の踏み出し方は人それぞれです。恐れることなく大きな1歩を踏み出す人もいれば、ロケットスタートを決めて走り出す人もいます。
大事なのは踏み出すことです。それでも恐いという方は、失敗しないビジネスという石橋を叩いて舗装しながら歩くことをオススメします。
<参考リンク>
・TP Interview 002:日替わりBar Tonzura オーナー 櫻井謙充(前編)~会社員生活を辞めて独立へ。自由を掴むための起業とは?~